妊娠中・授乳中でも薬が必要になることはある
妊娠中や授乳中は「薬はできるだけ避けたい」と思う方が多いですよね。
ですが、風邪を引いたり、頭痛や便秘に悩まされたりと、体調を崩すこともあります。
そのときに気になるのが、「市販薬を使っても大丈夫か?」ということ。
この記事では、登録販売者の視点から妊婦さんや授乳中の方が市販薬を使用する際の注意点をわかりやすく解説していきます。
妊娠中・授乳中に薬を慎重に扱うべき理由
妊娠中や授乳中に薬を使用する場合、普段以上に慎重になるべき理由があります。
- 胎児や赤ちゃんへの影響
妊娠中に薬の成分が胎盤を通って赤ちゃんに届く可能性があります。特に妊娠初期は器官が形成される大事な時期のため、影響が出やすいとされています。 - 母乳への移行
授乳中の方は、服用した薬の成分が母乳に移行し、それを赤ちゃんが飲むことで影響を受ける可能性も。 - 妊娠・授乳中の体はデリケート
ホルモンバランスの変化や代謝の違いによって、薬の効き方や副作用も通常とは異なる場合があります。
使用前にチェックしてほしい3つのポイント
市販薬を使用する前に、以下の項目を必ず確認しましょう。
- 外箱・説明書の「使用上の注意」
「妊婦または妊娠していると思われる方は使用しないでください」などの記載がある薬は使用を避けましょう。 - 医師・薬剤師・登録販売者に相談と明記されている薬
この表記がある場合は、必ず専門家に相談を。 - インターネット情報をうのみにしない
妊婦さん向けの情報があふれていますが、必ず信頼できる情報源や専門家の判断を優先してください。
特に注意が必要な薬の種類
妊娠中・授乳中に避けたい薬には、次のようなものがあります。
- 鎮痛薬(ロキソニン・イブなど)
妊娠後期の使用で胎児に影響する可能性があり、注意が必要です。 - 風邪薬・総合感冒薬
複数の成分が含まれており、中には妊婦・授乳中に適さないものも。 - 漢方薬やサプリメント
自然由来とはいえ、ホルモンに作用するものもあるため注意が必要です。
比較的安全な対策や工夫
薬に頼らずに体調を整える方法も取り入れましょう。
- 外用薬の活用
塗り薬や湿布などは、内服よりも全身への影響が少ない場合があります。 - ノンカフェイン・無添加の漢方やお茶
妊婦さん専用に調整された製品を選ぶようにしましょう。 - 生活習慣の見直し
栄養バランス、睡眠、ストレスケアも大切です。
どうしても不安なときは誰に相談すればいい?
薬の使用に不安があるときは、ひとりで判断せず、次の専門家に相談してください。
- 医師・産婦人科医
妊娠・授乳の時期や症状に応じた判断をしてくれます。 - 薬剤師・登録販売者
市販薬の成分や使える代替品についてアドバイスが可能です。 - 相談時のポイント
妊娠の週数、授乳中かどうか、赤ちゃんの月齢などを伝えるとスムーズです。
まとめ:妊娠中・授乳中こそ、薬の使用は慎重に
- 不安なときは必ず専門家に相談
- 市販薬の中にも使えるもの・使えないものがある
- 赤ちゃんとママ、両方を守るためにも「安全第一」で行動しましょう
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