はじめに
子育て中や仕事で忙しいと、風邪をひいてもなかなか病院に行けないことってありますよね。
そんなときに頼りになるのが市販薬。でも、風邪薬は種類も多く、どれを選べばよいのか迷う方も多いはず。
この記事では、登録販売者としての視点から、症状別におすすめの市販薬の選び方と注意点をわかりやすく解説します。
風邪の症状とそれぞれに合った薬の選び方
風邪薬は「すべての症状に効く」万能薬ではありません。
実は症状に合わせて成分を見て選ぶことがとても重要なんです。
● 喉の痛みには「トラネキサム酸」や「アズレン」
喉の炎症には、トラネキサム酸やアズレンスルホン酸ナトリウムが含まれている薬がおすすめです。
例:ペラックT錠、トラネキサム酸配合ののど薬など。
● 鼻水・鼻づまりには「抗ヒスタミン成分」
アレルギーや風邪で出る鼻水には、クロルフェニラミンマレイン酸塩などの抗ヒスタミン剤が有効です。
※眠気を伴うことがあるので、車の運転などに注意。
● 発熱・頭痛には「アセトアミノフェン」や「イブプロフェン」
- アセトアミノフェン:体への負担が比較的少なく、子どもや妊婦にも使用可能なケースが多い。
- イブプロフェン:炎症を抑える効果が高いが、小児や妊娠後期には使えないことがあるので注意。
総合風邪薬よりも「単一成分」の薬が安心な理由
総合風邪薬は、1錠にたくさんの成分が入っていて便利ですが、
「不要な成分まで飲むことになる」リスクがあります。
できるだけ症状ごとに適した単一成分の薬を選ぶのがベター。
薬の飲み合わせのリスクを減らすことにもつながります。
家庭に常備しておくと安心な市販薬リスト
症状 | おすすめ成分 | 商品例(参考) |
---|---|---|
熱・痛み | アセトアミノフェン | タイレノールA、ラックル速溶錠 など |
喉の痛み | トラネキサム酸 | ペラックT錠、ベンザブロックIP など |
鼻水・鼻づまり | クロルフェニラミン | コンタック600プラス、パブロンSα など |
※商品例は一例です。体質や持病により適さない場合もあるため、購入時は薬剤師や登録販売者にご相談を。
登録販売者からのアドバイス
- 子どもや高齢者に薬を使う場合は、年齢制限や体重による用量に注意しましょう。
- 薬を飲んでも症状が3日以上続く場合は、迷わず病院を受診してください。
- 市販薬はあくまで“対処療法”です。根本的な原因が別にあることも考えられます。
おわりに
風邪薬は「なんとなく選ぶ」のではなく、症状と成分をしっかり見て選ぶことで、より効果的に体調を整えることができます。
登録販売者として、あなたとご家族の健康管理に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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