はじめに|市販薬選びに悩む子育て家庭へ
子どもの体調が急に悪くなると、すぐに病院に行けない場面もありますよね。そんな時に頼りになるのが市販薬。でも「どれを選べばいいの?」「成分の違いって何?」と迷ってしまうことも。
この記事では、登録販売者の視点から、症状別におすすめの市販薬の選び方をわかりやすく解説します。
咳が出るとき|咳のタイプで薬を選ぼう
咳には大きく分けて「乾いた咳(乾性咳)」と「痰がからんだ咳(湿性咳)」があります。
- 乾いた咳 → 「ジヒドロコデイン」「デキストロメトルファン」などが配合された鎮咳薬
- 湿った咳(痰が多い) → 「カルボシステイン」「アンブロキソール」などの去痰薬入りを選びましょう。
注意: 小児用には年齢制限のある成分も多いので、パッケージや薬剤師・登録販売者の説明を必ず確認しましょう。
鼻水・鼻づまり|抗ヒスタミン剤がカギ
アレルギーや風邪による鼻症状には、抗ヒスタミン成分入りの薬が効果的です。
- 鼻水が止まらない → 「クロルフェニラミン」「クレマスチン」などが配合された薬
- 鼻づまり → 血管収縮成分(ナファゾリンなど)入りの点鼻薬が即効性あり(※長期使用NG)
注意: 抗ヒスタミン薬は眠気を誘うものもあるため、日中の使用には注意が必要です。
発熱・痛み|アセトアミノフェンが安心
子どもに使える解熱鎮痛薬の代表は アセトアミノフェン。比較的副作用が少なく、小児にも使用可能です。
- おすすめ成分:アセトアミノフェン(カロナールと同じ成分)
- 避けたい成分:イブプロフェンは熱さましとして優れていますが、小児では使用年齢制限があるため注意が必要です。
補足: ロキソニンは市販薬でも入手可能ですが、15歳未満には使用できません。
胃腸の不調|年齢と症状にあった薬を
- 下痢 → 「ロペラミド」は12歳未満使用不可。乳幼児には整腸剤(ビオフェルミンなど)がおすすめ
- 便秘 → 小児用浣腸やマルツエキス(甘いシロップ)など年齢に合ったものを
- 吐き気 → 小児への使用は要注意。自己判断での使用は避けましょう
子どもに使える薬は少ない?
実は市販薬の中で「子どもに安全に使える」とされているものはそれほど多くありません。
年齢ごとの使用可否や用量をしっかり守ることが大切です。
登録販売者からのアドバイス
- 成分表を見て「何が入っているか」を確認しましょう
- 年齢別に用法・用量をチェック
- 同じ成分を含む薬の“重複”に注意(例:風邪薬+解熱剤)
- どんなに注意しても副作用が起こる可能性はあることを理解しておく
まとめ|困ったときは専門家に相談を
市販薬はとても便利な反面、使い方を誤ると逆効果になることもあります。
特に子どもに使う場合は、用法や成分をしっかり確認し、可能であれば登録販売者や薬剤師に相談して選びましょう。
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