赤ちゃんが風邪をひいたり熱を出したりすると、親としてはとても心配になりますよね。市販薬を使って少しでも症状を和らげてあげたいと思う一方で、「赤ちゃんに使っても大丈夫?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
今回は登録販売者の立場から、赤ちゃんに使える市販薬と注意点をわかりやすく解説します。
1. 赤ちゃんの市販薬使用は慎重に
赤ちゃんは体が小さく、まだ体内の機能も未熟です。そのため、大人と同じように薬を使うわけにはいきません。基本的なポイントは次の通りです。
- 生後3ヶ月未満の赤ちゃんには原則市販薬を使わない。
特に新生児期は自己判断で市販薬を使わず、必ず医師に相談しましょう。 - 生後3ヶ月以降でも用法用量を厳守。
体重や月齢に合わせた正しい量を守ることが重要です。 - 必ず専門家に相談を。
少しでも不安がある場合は、登録販売者・薬剤師・小児科医に相談しましょう。
2. 赤ちゃんに使える市販薬の例
解熱・鎮痛薬:アセトアミノフェン
赤ちゃんの発熱時に比較的安全性が高いとされるのがアセトアミノフェンです。
- 市販薬の例:小児用タイレノール、ピジョン熱さましシロップなど
- 解熱・鎮痛作用があり、乳児にも使用できる商品が市販されています。
- ただし、必ず月齢・体重ごとの用量を守ることが大前提です。
※ イブプロフェンは生後6ヶ月以降なら条件付きで使える場合もありますが、自己判断での使用は避けましょう。
整腸薬(お腹の調子を整える)
- 乳酸菌製剤(ビオフェルミン、ラックビーなど)
- 生後間もない赤ちゃんにも使える整腸薬がありますが、念のため専門家に確認を。
鼻水・鼻づまり対策
- 生理食塩水の点鼻・スプレー
- 電動鼻吸い器なども有効です。
- 市販の鼻水止め(抗ヒスタミン薬)は乳児には基本的に使用しません。
保湿・皮膚のケア
- ワセリン、ベビー用保湿クリーム
- 乳児湿疹や乾燥肌のケアに活用できます。
3. 市販薬使用時の注意点
赤ちゃんに薬を使用する際は以下の注意が必要です。
- 体重で用量を調整する
月齢だけでなく、体重を参考にするのが基本です。 - 大人用を分けて使うのはNG
「大人用を半分に割って飲ませる」は危険です。必ず赤ちゃん専用の製剤を選びます。 - 長期間の使用は避ける
連続して数日以上使用する場合は必ず医師に相談。 - 重大な症状がある場合は即受診
ぐったりしている、高熱が続く、哺乳量が減っているなどの場合は早めに小児科へ。
4. 市販薬以外のケアも大切に
赤ちゃんの場合、市販薬に頼りすぎず、生活ケアも重要です。
- 水分補給(母乳・ミルク・経口補水液)
- 室温・湿度管理(加湿器の活用)
- 抱っこで安心感を与える
5. まとめ
赤ちゃんはまだまだ薬に対する感受性が高いため、慎重な対応が求められます。市販薬は上手に使えば心強いサポートになりますが、迷った時には登録販売者や医師のアドバイスを活用しましょう。無理せず、安心安全を最優先にしてあげてください。
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