【登録販売者が解説】風邪薬と鼻炎薬は併用できる?症状別の正しい選び方

育児と家族

「風邪薬を飲んでいるけど、鼻づまりや鼻水がつらいから鼻炎薬も足していいのかな?」

ドラッグストアでもよく聞かれる質問です。
結論からいうと、風邪薬と鼻炎薬は「場合によっては併用できることもある」が、
成分の重複によって副作用が強く出るおそれもあるため、自己判断の併用は注意が必要です。

この記事では登録販売者の立場から、
風邪薬と鼻炎薬の違い・併用してはいけないパターン・症状別の選び方の目安をわかりやすく解説します。

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風邪薬と鼻炎薬の違いをざっくり整理

まずはそれぞれの役割を簡単に整理しておきましょう。

● 風邪薬(総合感冒薬)
・発熱、頭痛、のどの痛み、鼻水、くしゃみ、せき など「風邪のさまざまな症状」をまとめてケアする薬
・解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、鎮咳薬、去痰薬、鼻づまり改善成分…など、多くの成分が1つに入っていることが多い

● 鼻炎薬
・鼻水、鼻づまり、くしゃみ など「鼻の症状」に特化した薬
・抗ヒスタミン薬や血管収縮成分(鼻づまり改善)などが中心
・内服薬(飲み薬)と点鼻薬(スプレー)がある

ポイントは、どちらにも「抗ヒスタミン薬」や「鼻づまり改善成分」が入っていることが多く、
何も考えずに2つを重ねると 同じ成分を二重に飲んでしまう 可能性があるという点です。


風邪薬と鼻炎薬は併用できる?基本の考え方

風邪薬と鼻炎薬の併用について、基本の考え方は次の2つです。

・成分が重複していないか
・副作用(特に眠気や心臓・血圧への負担)が強くならないか

特に注意したい成分の例は…

・抗ヒスタミン薬(くしゃみ・鼻水を止める成分)
・解熱鎮痛成分(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)
・血管収縮成分(鼻づまり改善のための交感神経刺激薬)

これらが重複すると、

・強い眠気やだるさ
・口の渇き、排尿困難
・動悸、血圧上昇

などの副作用が出やすくなります。


併用を避けたいNGパターン

代表的な「これは避けたい」パターンを表にまとめます。

風邪薬 × 鼻炎薬NGな理由の例
抗ヒスタミン入り風邪薬 × 抗ヒスタミン入り鼻炎薬眠気・口の渇き・排尿困難などが強く出やすい
解熱鎮痛成分入り風邪薬 × 解熱鎮痛成分入り鼻炎薬解熱鎮痛成分の重複で胃腸障害、腎機能への負担が増える
風邪薬 × 内服鼻炎薬 × 栄養ドリンク(カフェイン入り)刺激成分のとり過ぎで動悸や不眠の原因に
高血圧・心臓病の人の風邪薬 × 血管収縮成分入り鼻炎薬血圧上昇や心臓への負担が大きくなるおそれ

特に「眠くなる成分」や「血圧に関係する成分」を含む薬は、
ラベルや添付文書に「車の運転は避ける」「高血圧、心臓病の人は要相談」などと書かれていることが多いので、必ず確認しましょう。


併用が検討されることもあるパターン(必ず相談を)

一方で、成分が重ならないように選べば、併用が検討されるケースもあります。

・のどの痛みや熱がつらく、同時に鼻水・鼻づまりも強い場合
・風邪薬で全体をケアしながら、鼻づまりだけを点鼻薬で補う場合 など

ただし、市販薬だけで複雑な組み合わせを自己判断するのはおすすめできません。

・今飲んでいる風邪薬の成分
・追加したい鼻炎薬の成分
・年齢や持病、他に飲んでいる薬

こういった情報をもとに、ドラッグストアの登録販売者や薬剤師に相談しながら選ぶのが安全です。


症状別・風邪薬と鼻炎薬の選び方の目安

ここでは、あくまで「市販薬を選ぶときの考え方」としての目安をご紹介します。
※自己判断での併用をすすめるものではありません。

鼻水・くしゃみが中心で、熱やのどの痛みは軽い場合

・鼻炎薬(内服)を中心に考える
・もしくは「鼻症状重視」の風邪薬を1つ選ぶ
・2つを同時に飲むより、どちらか1種類に絞ったほうが安全

熱・関節痛・のどの痛みがつらく、鼻症状はそこまで強くない場合

・解熱鎮痛薬入りの風邪薬、または解熱鎮痛薬を中心に考える
・鼻の症状が気になるようなら、点鼻薬で補う方法もある

▼「市販薬が効かない気がする…」と感じたらこちらも参考に
➡ 市販薬が効かないと感じる理由と対処法
(URLを差し替え)

鼻づまりが特につらい場合

・飲み薬と点鼻薬をいきなり両方使うのではなく、どちらか一方から
・長期間の連用は避ける(点鼻薬も使いすぎると逆に詰まりやすくなることがあります)


登録販売者や薬剤師に相談するときに伝えたいこと

風邪薬・鼻炎薬の相談をするときは、次のポイントを伝えると選びやすくなります。

・今の主な症状(鼻水・鼻づまり・のど・熱など)
・症状がいつから続いているか
・すでに飲んでいる薬の名前(病院の薬も市販薬も)
・持病(高血圧、心臓病、糖尿病、緑内障、前立腺肥大など)の有無
・妊娠・授乳中かどうか、子どもの場合は年齢と体重

情報が多いほど、成分の重複や危険な組み合わせを避けやすくなります。


まとめ

風邪薬と鼻炎薬は、症状に応じてうまく使えばつらさを和らげてくれる心強い味方です。
一方で、成分の重複や持病との相性によっては、副作用のリスクが高まることもあります。

・まずは「どの症状を一番つらいと感じているか」を整理する
・できるだけ1種類の薬でカバーできないか考える
・どうしても併用を考えるときは、必ず成分を確認し、登録販売者や薬剤師に相談する

この3つを意識して、安全に市販薬を活用していきましょう。


会話パート(くすりちゃん&しずくちゃん)

くすりちゃん
「“風邪薬と鼻炎薬、どっちも飲んじゃダメ?”って相談、本当に多いよね〜!」

しずくちゃん
「うん。両方つらい気持ちはすごくわかるけど、何も考えずに足し算しちゃうと成分が重なってしまうこともあるからね。」

くすりちゃん
「同じ抗ヒスタミンが二重になって、眠気やだるさが強く出ちゃったり…。」

しずくちゃん
「だからこそ、“何が一番つらいか”を一緒に整理するのが大事なんだよね。症状を絞れば、意外と薬もシンプルに選べたりするし。」

くすりちゃん
「もし迷ったら、“今飲んでいる薬の名前”を持ってきてくれたら安心だね!一緒に成分をチェックしよう〜♪」


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はじめまして!ふくぎょうパパです。
子ども4人+もうすぐ5人目!毎日育児と格闘中のパパが、副業に挑戦しています。

「少しでも妻の負担を減らしたい」そんな思いで、在宅ワークやブログを始めました。

実は登録販売者の資格も持っていて、市販薬や子どものケアに役立つ情報も、子育て目線でお届けしていきます。

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