風邪をひいたとき、こんなふうに迷ったことはありませんか?
- 「熱が出たけど、病院に行くべき?」
- 「どの市販薬を選べばいいかわからない…」
- 「家でできる対処法って何があるの?」
この記事では、登録販売者の立場から家庭でできる風邪・発熱時のセルフケアと、市販薬の正しい選び方・使い分け方をわかりやすく解説します。
1. 風邪の基本症状と経過を知っておこう
風邪(かぜ症候群)は、ウイルスによって引き起こされる感染症で、多くは次のような症状が出ます。
- のどの痛み
- 鼻水・鼻づまり
- くしゃみ
- 発熱(38℃前後)
- 咳・痰
- 倦怠感(だるさ)
発熱のピークは1~2日程度、全体の症状は3~5日で軽快することが多いです。
2. 風邪・発熱時のセルフケアの基本
軽度の風邪であれば、次のような家庭でのセルフケアが効果的です。
✅ しっかりと休養をとる
体力を温存し、回復を促すためにも「睡眠」が最重要。仕事や学業は無理せず休みましょう。
✅ 水分補給をこまめに
発熱や発汗で水分を失いやすく、脱水のリスクがあります。経口補水液やスポーツドリンクを利用すると効率的です。
✅ 栄養をとる
食欲がないときは無理せず、おかゆ・うどん・スープなど、消化のよいものを少量ずつでも摂取を。
✅ 体を冷やしすぎない
熱があっても寒気がある場合は体を冷やさず温める。逆に、熱が上がりきって汗をかいているときは首や脇の下を冷やすと楽になります。
3. 市販薬の選び方と使い分け
風邪薬は万能ではありません。症状に合ったものを選ぶことが大切です。
🔹 総合感冒薬(例:ルル、パブロン、ベンザなど)
複数の風邪症状(発熱・のど・鼻・咳など)に対応するオールインワンタイプ。初期の風邪でどの症状もある場合に便利。
▶ 症状ごとに薬を選びたい方は
👉 登録販売者が解説!症状ごとに選ぶ市販薬のポイント【子育て家庭向け】
🔹 解熱鎮痛薬(例:イブ、ロキソニン、タイレノールなど)
発熱・のどの痛み・頭痛・関節痛など**「痛み」や「熱」を抑える目的**で使用します。
- 38.5℃以上の発熱でつらいとき
- のどの強い痛みや頭痛があるとき
▶ 子ども・大人で使い分けたいときは
👉 【登録販売者が解説】『解熱鎮痛薬』の選び方と注意点|子ども・大人での使い分けも
※ただし、熱があること自体はウイルスと戦っている証拠なので、無理に下げないことも大切です。
🔹 咳止め・去痰薬
- 咳で眠れない、仕事や会話に支障があるとき
- 痰が絡んで咳が長引くとき
▶ 飲み合わせが心配な方は
👉 薬の飲み合わせNG例とその理由
🔹 鼻炎薬
- 鼻水・鼻づまりがつらいときに。抗ヒスタミン薬が配合されており、眠気を伴うことがあるので注意。
4. 市販薬ではなく、医療機関を受診すべきケース
以下のような症状がある場合は、自己判断での市販薬使用を避け、医療機関の受診をおすすめします。
- 39℃以上の高熱が2日以上続く
- 呼吸が苦しい、強い咳が長引く
- 頭痛や嘔吐、意識がもうろうとする
- 小さな子ども、高齢者、持病がある方の発熱
5. 登録販売者の視点から伝えたいこと
風邪の市販薬は「症状を一時的に和らげるもの」であり、風邪そのものを治す薬ではありません。そのため、無理に働いたり無理に熱を下げたりせず、体の自然治癒力をサポートすることが大切です。
また、セルフケアと市販薬の併用で回復が見込める軽症であれば、自宅でのケアで十分対応可能です。
▶ そもそも「市販薬ってどう選べばいいの?」という方は
👉 「指定第1類医薬品」とは?市販薬の分類と選び方を登録販売者が解説
まとめ|風邪のときは焦らず、正しく対応を
- 風邪の基本症状と経過を理解しよう
- セルフケア(休養・水分・栄養・体温調整)が第一
- 市販薬は症状に合わせて選ぶことが大切
- 高熱や重症化の兆候があれば受診を!
体調が悪いときは、無理せず「自分をいたわる」ことが何よりの治療です。必要なときには市販薬を上手に活用しつつ、家庭でできるケアも忘れずに行いましょう。
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