子育て中、ちょっとした体調不良に頼ることの多い「市販薬」。
便利な反面、副作用というリスクも存在します。
実は、どんなに注意しても副作用が起こる可能性はゼロではありません。
だからこそ、あらかじめ知っておくことが大切です。
この記事では、登録販売者の視点から「副作用の見分け方」や「家庭でできる対応」をわかりやすく解説します。
副作用とは?副反応との違いも知っておこう
「副作用」とは、薬が本来の効果以外にもたらす望ましくない反応のことです。
よく似た言葉に「副反応」がありますが、こちらは主にワクチン接種などに使われる表現で、本質的には副作用の一種です。
市販薬でよく見られる副作用の例
薬の種類 | よくある副作用 | 発現しやすいタイミング |
---|---|---|
解熱鎮痛剤 | 胃の不調、湿疹、かゆみ | 服用後~数時間以内 |
咳止め・風邪薬 | 眠気、だるさ、吐き気 | 服用後〜半日程度 |
アレルギー薬 | 口の渇き、強い眠気 | 服用後すぐ〜数時間 |
下痢止め | 腸の動きの低下、便秘など | 服用後〜翌日 |
特に子どもは自分の症状をうまく言葉にできないため、大人の観察力がとても大切になります。
子どもによくある「副作用のサイン」
子どもの副作用は、大人のようにはっきり現れないこともあります。
以下のようなサインに注意しましょう。
- 顔色が急に悪くなる
- 発疹・湿疹が出る、かゆがる
- 嘔吐・下痢
- ぐったりして眠りがち、泣き方がいつもと違う
- 呼吸が苦しそう、咳き込みが激しくなる
「ちょっとおかしいかも?」と思った時点で、薬をやめて様子を見ることが重要です。
副作用かも?と思ったときの対処法
- 薬の使用をすぐ中止
- 症状と服用状況を記録(薬の名前、服用時間、用量など)
- 医療機関または薬剤師に相談
- 薬のパッケージと説明書を持参
※市販薬でも副作用によっては医療機関の診察が必要です。
副作用を防ぐためにできること
副作用のリスクを減らすには、薬を正しく使うことが何より大切です。
- 添付文書を必ず確認(副作用欄は特に)
- 飲み合わせに注意 → 薬の飲み合わせに注意すべきケースとは?
- 登録販売者や薬剤師に気軽に相談
- 年齢・体重に合った用量を守る
- 無理に薬を組み合わせない
それでも、どんなに慎重に選んでも、副作用が起きることはあります。
だからこそ、過信せず、事前の知識が家族を守るカギになります。
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まとめ
市販薬は、正しく使えばとても心強い存在です。
一方で、副作用という「見えないリスク」もあります。
親として、子どもの様子に敏感になり、
「おかしいな」と思ったらすぐ行動できることが何よりの安全対策です。
登録販売者として、あなたとご家族が安全に薬と付き合えるよう、これからも情報を発信していきます。
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