【登録販売者が解説】高齢者が市販薬を使うときの注意点|転倒・飲み合わせ・のみ過ぎを防ぐコツ

育児と家族

「一人暮らしの親が、ドラッグストアでいろいろ市販薬を買っているけど大丈夫かな?」
「おじいちゃん・おばあちゃんに市販薬を勧めても平気?」

高齢者は、若い人に比べて
・体の水分量や筋肉量が減っている
・肝臓や腎臓の働きが弱くなっている
・転倒やふらつきのリスクが高い
などの理由から、薬の影響を受けやすい世代です。

この記事では登録販売者の視点から、

・高齢者が市販薬を使うときに気をつけたいポイント
・よくあるトラブルのパターン
・家族ができるフォローのコツ

をやさしく解説します。

⭐ ブログ更新情報や、市販薬・セルフケアの豆知識はX(旧Twitter)で発信中です。
➡ フォローはこちら:https://x.com/fukusuri_papa

※この記事は一般的な注意点をまとめたものです。
持病や処方薬がある方は、必ず医師・薬剤師・登録販売者に相談のうえで市販薬を使ってください。


なぜ高齢者は市販薬に注意が必要なの?

高齢になると、同じ量の薬を飲んでも、

・血液中の濃度が高くなりやすい
・効き目が強く出たり、長く残りやすい
・副作用が出たときに気づきにくい

といった特徴があります。

また、

・複数の病院にかかっている
・毎日、何種類もの薬を飲んでいる
・サプリや健康食品もいろいろ試している

という方も多く、飲み合わせのチェックがとても大事になります。

「若い頃と同じ感覚で市販薬を選ぶ」と、
思わぬトラブルにつながることもある、という前提を持っておきましょう。


注意ポイント① 眠気・ふらつきを起こす成分

高齢者で特に気をつけたいのが、「眠気」や「ふらつき」を起こしやすい市販薬です。

代表的なのは、こんな薬

・鼻水止め・かゆみ止めなどの抗ヒスタミン成分が入った薬
・咳止めやかぜ薬の一部
・めまい止めなど

これらは、人によって

・ぼんやりする
・ふらついて転びやすくなる
・尿が出にくくなる

といった副作用が出やすくなります。

特に、
・夜中にトイレに起きる
・段差の多い家に住んでいる
といった方では、「転倒→骨折」という大きな事故につながることも。

対策のポイント

・眠気の出やすい成分が入っていないか、表示でチェックする
・初めて飲む薬は、できれば就寝前ではなく日中に少量から様子を見る
・ふらつき・立ちくらみが出たら無理をせず、早めに相談する


注意ポイント② 「飲み合わせ」と「重ね飲み」

高齢者は、すでに病院の薬をいくつも飲んでいることが多いため、
市販薬との飲み合わせに注意が必要です。

よくあるケース

・血圧の薬+市販のかぜ薬(血圧を上げやすい成分が入っている場合)
・血をサラサラにする薬+一部の解熱鎮痛薬
・睡眠薬や抗不安薬+眠くなりやすい市販薬

また、市販薬同士でも、

・痛み止めを複数種類、少しずつ飲んでいる
・かぜ薬+鼻炎薬+酔い止め…など、似た成分を重ね飲みしている

といった相談もよくあります。

対策のポイント

・お薬手帳を1冊にまとめ、ドラッグストアにも持っていく
・市販薬を選ぶ前に「今飲んでいる薬」を見せる
・不安なときは、自己判断で市販薬を足さず、まず医師や薬剤師に相談する


注意ポイント③ 飲み忘れ・二重飲み・自己増量

高齢者では、

・飲んだかどうかを忘れてしまい、二重に飲んでしまう
・効かない気がして、自己判断で回数や量を増やす
・何種類も似たような薬を常備していて、どれを飲んだか分からない

という、飲み方自体のトラブルも少なくありません。

対策のポイント

・1日分ずつ仕分けできる薬ケースを使う
・家族がいる場合は、「いつ飲んだか」を声かけでフォローする
・市販薬は「いくつも並べない」ように、数を絞って常備する


注意ポイント④ 便秘薬・睡眠改善薬など「クセになりやすい」薬

高齢者は、

・運動不足
・水分・食事量の低下
・睡眠リズムの乱れ

などから、便秘や不眠を抱えやすい世代でもあります。

そこに、

・毎日のように強めの便秘薬を使い続ける
・寝つきが悪いからと、市販の睡眠改善薬を長期間使い続ける

といった状況が重なると、

・自力で排便や入眠しづらくなる
・別の不調(腹痛・脱水・ふらつきなど)が出やすくなる

ことがあります。

対策のポイント

・まずは生活習慣(食事・水分・運動・入浴・睡眠環境)を一緒に見直す
・市販薬は「一時的なサポート」として使う
・長期間使い続けない/続ける場合は医師に必ず相談する


家族ができるフォローのコツ

高齢の家族が市販薬を使うとき、周りができるサポートも大切です。

① 家にある市販薬を一緒にチェックする

・いつ買ったか分からない古い薬
・同じような薬が何箱もある
・ラベルが剝がれて中身が分からない

こうした薬を一度整理して、

・今も使っていい薬
・役割がかぶっている薬
・捨てるべき薬

を仕分けしておくと安心です。

② 「何かあったら、すぐ相談してね」と伝えておく

・ふらつきや眠気が出た
・効きすぎている気がする
・いつもと体調が違う

といった変化があった時に、
「歳のせいかな…」で済ませず、
家族やかかりつけに相談しやすい雰囲気を作っておくことも大切です。


くすりちゃん&しずくちゃんの高齢者サポートトーク

くすりちゃん
「おじいちゃん・おばあちゃんって、“昔からこれ飲んでるから大丈夫だよ〜”って言う人、多いんだよね〜。」

しずくちゃん
「うん。でも同じ薬でも、年齢とともに効き方や副作用の出やすさは変わっていくからね。」

くすりちゃん
「眠気の出る薬で転んじゃったり、病院の薬と市販薬がかぶってたり…心配なパターンもたまに見るよね。」

しずくちゃん
「だからこそ、“今飲んでいる薬を見せてもらう”“家にある市販薬を一緒に整理する”っていう家族のフォローが、とっても心強いんだよ。」

くすりちゃん
「おじいちゃん・おばあちゃんにも、無理せず、市販薬と上手に付き合ってもらえるように、一緒にサポートしていこう〜!」


関連記事

はじめての市販薬セルフメディケーション入門|自分と家族を守る基本の考え方

市販薬で対応できる軽い症状まとめ|家庭でできるセルフケア

市販薬で様子を見るときの受診の目安・危険なサインまとめ


📢 ブログ更新情報や、市販薬・セルフケアのゆるっと情報はXでも発信中です。
https://x.com/fukusuri_papa

副業パパのゆるっと日記
副業パパ

はじめまして!ふくぎょうパパです。
子ども4人+もうすぐ5人目!毎日育児と格闘中のパパが、副業に挑戦しています。

「少しでも妻の負担を減らしたい」そんな思いで、在宅ワークやブログを始めました。

実は登録販売者の資格も持っていて、市販薬や子どものケアに役立つ情報も、子育て目線でお届けしていきます。

このブログでは、副業・在宅ワーク・プログラミングの体験を、初心者目線でリアルに発信中!

「自分にもできるかも」と思える、そんなきっかけを届けられたらうれしいです!

副業パパをフォローする
育児と家族
副業パパをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました