市販薬は手軽に買える反面、持病との相性によっては健康を悪化させるリスクがあります。
今回は、登録販売者の立場から「持病と市販薬の危険な組み合わせ」についてわかりやすく解説します。
高血圧・心臓病の人が注意すべき市販薬
高血圧や心臓病の方は、風邪薬や鼻炎薬の中に含まれる
交感神経を刺激する成分に注意が必要です。
代表的な成分は次の通りです。
- プソイドエフェドリン
- エフェドリン
- ノルアドレナリン様成分
これらは血管を収縮させて鼻づまりを改善する一方で、
血圧上昇や動悸を悪化させる可能性があります。
また、ドリンク剤(滋養強壮剤)にも同様の成分が含まれていることがあるため注意しましょう。
糖尿病の人が注意すべき市販薬
糖尿病の方が気をつけたいのは、
抗ヒスタミン成分や解熱鎮痛薬の一部です。
- クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン(眠気・血糖値上昇のリスク)
- NSAIDs(イブプロフェン、ロキソプロフェン) → 低血糖薬と併用注意
血糖コントロールをしている方は、
市販薬を使用する際に**「眠気」や「代謝への影響」**を確認しましょう。
肝臓・腎臓に疾患がある人が注意すべき市販薬
- アセトアミノフェン
- イブプロフェン
- ロキソプロフェン
これらの成分は代謝・排泄に肝臓や腎臓の機能を使うため、
負担が大きくなり副作用が出やすくなります。
また、風邪薬や総合感冒薬に複数成分が入っている場合もあり、
知らずに過剰摂取になるケースもあります。
妊娠・授乳中の人が注意すべき市販薬
妊娠中や授乳中は、胎児や母乳への影響を考慮する必要があります。
特に注意すべき成分は以下の通りです。
- マオウ(交感神経刺激作用)
- カンゾウ(むくみ・高血圧を悪化)
- 抗ヒスタミン(眠気や胎児への影響)
「妊娠中でも使える」と表示されていない限り、
使用前に登録販売者や医師に相談することをおすすめします。
サプリメントや健康食品との併用にも注意
「天然成分だから安全」と思われがちですが、
サプリメントにも薬と似た作用をもつ成分があります。
代表例:
- セントジョーンズワート … 抗うつ薬との併用で副作用
- 高麗人参 … 血圧を上げる可能性
- ビタミンE・ナイアシン … 抗血小板薬との併用注意
👉 「薬+サプリ」の重複作用にも気をつけましょう。
まとめ:成分で選ぶことが何より大切
市販薬を安全に使うために、
- 成分表示を確認する
- 体調や持病を伝えて購入する
- 同時に複数の薬を飲まない
この3つを守ることが大切です。
💬くすりちゃんとしずくちゃんの会話
くすりちゃん:「風邪薬って、病院でもらった薬と一緒に飲んでも大丈夫なのかな?」
しずくちゃん:「実はそれ、持病によっては危険なんです。血圧や肝臓に負担をかける成分もあるんですよ。」
くすりちゃん:「えっ!?そうなの!? これからはちゃんと成分を見てからにするね!」
しずくちゃん:「うん、それが一番大事! 迷ったら登録販売者に相談しようね。」
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