【登録販売者が解説】セルフメディケーション税制とは?対象となる市販薬と上手な活用法

育児と家族

「セルフメディケーション税制って聞いたことはあるけど、正直よく分からない…」
「対象の市販薬を買うとお得って聞いたけど、何をすればいいの?」

ドラッグストアでもレシートに
「★セルフメディケーション税制対象」
と書かれていることが増えてきましたが、制度のイメージはなかなか掴みにくいですよね。

この記事では登録販売者の立場から、

・セルフメディケーション税制の基本的な仕組み
・対象となる市販薬と見分け方
・レシートの取り扱い・活用のポイント
・制度を使うときの注意点

を、難しい税金用語はできるだけ抜きにして、やさしく解説します。

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※この記事は制度の概要をわかりやすく紹介するものであり、最終的な判断は国税庁や厚生労働省などの公式情報、税務署・税理士等の専門家の案内をご確認ください。


セルフメディケーション税制ってどんな制度?

ざっくり言うと、

「自分や家族のために、対象となる市販薬(OTC医薬品)を一定額以上買った人に、
 税金面で少し優遇がありますよ」

という制度です。

ポイントをかみ砕くと、こんなイメージになります。

・対象の市販薬を、1年間で一定額(目安:1万2,000円)を超えて買うと
・超えた部分(上限あり)が「所得控除」の対象になる
・その分、所得税や住民税が少し軽くなる可能性がある

※金額や条件は毎年変わる可能性があるので、最新情報は国税庁のサイトなどで確認してください。

そして、この制度は「ふつうの医療費控除」と同時には使えません。

・医療費控除か、セルフメディケーション税制か
→ どちらか有利な方を、その年ごとに選ぶ

という仕組みになっています。


制度を使える人の条件(ざっくりイメージ)

細かい条件はありますが、ざっくり言うと次のような人が対象になります。

・日本に住んでいる(居住者)
・その年に、健診や予防接種など「健康のための一定の取組」をしている
・自分や、同じ家計の家族のために対象市販薬を購入している

ここでいう「一定の取組」とは、例えばこんなものです。

・会社の定期健康診断
・自治体の特定健診(メタボ健診)やがん検診
・インフルエンザなどの予防接種 など

これらの「健康のための取り組み」をしておくことで、
セルフメディケーション税制の対象になる土台ができます。


どんな市販薬が対象になるの?

対象になるのは、ふつうの市販薬の中でも、

・厚生労働省が指定した成分を含むOTC医薬品(スイッチOTCなど)
・パッケージやレシートに「セルフメディケーション税制対象」などの表示があるもの

といった条件を満たすものです。

対象かどうかは「マーク」と「レシート」で確認

ドラッグストアでは、次のような場所に対象であることが書かれています。

・箱のどこかに「セルフメディケーション税制対象」などのマーク
・レシートの品名の横に「★」「※」マーク+注記
・レジ周りのPOPや、店内の案内ポスター

「どれが対象かわからない…」というときは、
レジやお薬相談カウンターで聞いてもらえれば大丈夫です。


レシートはどう扱えばいい?年間でしておきたいこと

セルフメディケーション税制を使うときに大事なのが、レシートの保管です。

1. 対象医薬品のレシートをまとめて保管

・対象の市販薬を買ったレシートだけをクリアファイルなどに入れておく
・レシートに「誰の分か」をメモしておくと後で便利(自分・配偶者・子どもなど)

2. 年末に「合計いくら買ったか」をざっくりチェック

・1月〜12月のレシートをざっと合計してみる
・目安として、対象医薬品の購入額が「1万2,000円」を超えていれば、制度を検討する価値あり

※実際に控除を受けるには確定申告が必要です。
手続き方法は国税庁のサイトや税務署の案内を確認してください。


よくある勘違いと注意点

「対象の市販薬なら、なんでも全部おトクになる?」

→ 対象医薬品を買った分がそのまま戻ってくるわけではありません。

・対象の購入額が一定額を超えた分が「所得控除」の対象
・どれくらい税金が軽くなるかは、収入・家族構成・ほかの控除などで変わる

「いくら得するか」は人によって違う、というイメージでいてもらえると良いと思います。


「医療費控除と一緒に使えば、ダブルでお得?」

→ 同じ年に「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」を両方使うことはできません。

・その年の医療費が多かった年 → 医療費控除の方が有利なことが多い
・医療費はそこまで多くないけど、市販薬をよく買った年 → セルフメディケーション税制が有利な場合も

どちらが得かは、実際に金額を入れてシミュレーションしてみるのがおすすめです。


「セルフメディケーション税制対象の薬に、無理に切り替えた方がいい?」

→ あくまで「自分や家族に合った薬を選ぶこと」が最優先です。

・効き目や副作用の特徴
・飲みやすさ・続けやすさ
・普段の症状・持病・ほかの薬との飲み合わせ

などを踏まえたうえで、たまたま対象の薬ならラッキー、
くらいの感覚で考えてもらうとよいと思います。


どんな人が特に意識しておくと良さそう?

「セルフメディケーション税制」を特に意識しておくと良さそうなのは、例えばこんな人です。

・家族が多く、風邪薬や解熱鎮痛薬、アレルギー薬などをよく買う家庭
・花粉症やアレルギーで、市販の鼻炎薬・目薬などを毎シーズン買う人
・持病の軽い不調を、市販薬でセルフケアしながら様子を見ることが多い人

逆に、

・病院の医療費が毎年かなり多い
・高額療養費制度や医療費控除を使うことが多い

といった人は、「医療費控除」とどちらが有利かを比較したほうが良いケースもあります。


くすりちゃん&しずくちゃんのセルフメディケーション税制トーク

くすりちゃん
「レシートに“セルフメディケーション税制対象”って書いてあって、『これって何ですか?』って聞かれること増えたよ〜。」

しずくちゃん
「うん。ざっくり言うと、“条件を満たして対象の市販薬をたくさん買った人は、税金が少し軽くなるかもしれない制度”ってことだね。」

くすりちゃん
「なるほど〜。でも、『じゃあ全部その対象の薬に変えた方がいいんですか?』って聞かれると、ちょっと違うよね?」

しずくちゃん
「そうそう。まず大事なのは“体に合う薬を選ぶこと”。セルフメディケーション税制は、そのうえで“使えたらラッキー”くらいに考えてもらえるといいかな。」

くすりちゃん
「レシートを取っておくとか、健診をちゃんと受けておくとか、日ごろのセルフケアの延長みたいなイメージだね〜。」

しずくちゃん
「うん。詳しい金額や手続きは税務署や公式サイトを見てもらいつつ、“こういう制度があるんだ”って知っておくだけでも十分価値があると思うよ。」


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はじめまして!ふくぎょうパパです。
子ども4人+もうすぐ5人目!毎日育児と格闘中のパパが、副業に挑戦しています。

「少しでも妻の負担を減らしたい」そんな思いで、在宅ワークやブログを始めました。

実は登録販売者の資格も持っていて、市販薬や子どものケアに役立つ情報も、子育て目線でお届けしていきます。

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