はじめに
「市販薬を買ったのに節税につながる?」と驚く方も多いかもしれません。
実は、風邪薬や胃薬、アレルギー薬など一部の市販薬は、セルフメディケーション税制 という制度を利用することで医療費控除の対象になるのです。
この記事では、登録販売者の視点から 対象となる市販薬の種類や具体例、制度を利用するための注意点 をわかりやすくまとめました。
セルフメディケーション税制とは?
- 2017年から始まった、医療費控除の特例制度
- 健康診断や予防接種などを受けている人が対象
- 指定された市販薬を年間 12,000円以上購入 した場合、所得控除を受けられる
- 控除額の上限は 88,000円
つまり、普段買っている市販薬が節税につながる可能性があるのです。
スイッチOTCとは?
「スイッチOTC薬」とは、もともと病院でしか処方されなかった医療用医薬品の成分を、一般の人が薬局やドラッグストアで買えるようにした市販薬のことです。
- 例1:ロキソニンS(ロキソプロフェン)
→ 以前は医療機関で処方されていたが、現在は市販薬として購入可能。 - 例2:ガスター10(ファモチジン)
→ 胃薬として有名で、これも医療用から市販用にスイッチされたもの。 - 例3:アレグラFX(フェキソフェナジン)
→ アレルギー薬で、医療用と同成分。
👉 こうした「医療用と同じ有効成分を含む市販薬」がスイッチOTC薬であり、セルフメディケーション税制の対象になっています。
対象となる市販薬の種類
セルフメディケーション税制の対象は、このスイッチOTC薬です。
代表的なジャンルは以下のとおりです。
- 解熱鎮痛薬
- 風邪薬
- 鼻炎薬・アレルギー薬
- 胃腸薬
- 湿布薬(外用消炎鎮痛薬)
- 水虫薬やうがい薬など
対象となる市販薬の具体例
(※商品名は一例です。対象品にはパッケージに「セルフメディケーション税控除対象」などのマークがついています)
- 解熱鎮痛薬:バファリン、タイレノールA、ロキソニンS
- 風邪薬:ストナ感冒薬、ベンザブロック
- 鼻炎薬・アレルギー薬:アレグラFX、クラリチンEX、アレジオン20
- 胃腸薬:ガスター10、セルベール整胃錠
- 外用薬:サロンパス、フェイタスZ
制度を利用するための条件と注意点
- 年間12,000円を超える購入分が控除対象
- 医療費控除との併用はできない(どちらかを選ぶ)
- 対象となるには 健康診断や予防接種を受けていること が条件
- レシートや領収書は必ず保管する(確定申告時に必要)
登録販売者からのアドバイス
- 市販薬を選ぶときに「税制対象」のマークを確認すると便利
- 節税目的で薬を買うのではなく、必要な薬を必要なときに購入することが大前提
- 家族分も合算できるので、家族全員分の領収書をまとめておくのがおすすめ
くすりちゃん&しずくちゃんの会話 💬
💊くすりちゃん:「薬を買うと節税になるなんて知らなかった!」
🩺しずくちゃん:「そうなの。アレグラやロキソニンSも対象だから、レシートを取っておけば確定申告で控除できるのよ」
まとめ
- セルフメディケーション税制は、市販薬購入が節税につながる制度
- 対象は「スイッチOTC薬」で、医療用と同成分の市販薬
- 解熱鎮痛薬、アレルギー薬、胃薬などが対象
- 年間12,000円を超えた分が控除対象、上限は88,000円
- レシート保管と健康診断の受診が必須
👉 関連記事
📢 最新情報はXでも発信しています!
👉 副業パパ@登録販売者パパのXアカウント
コメント