はじめに
市販薬は、ドラッグストアやネット通販で気軽に買える便利なお薬です。
でもその一方で、「市販薬は安全だからずっと飲んでいい」「市販薬には抗生物質が入っている」など、誤解も少なくありません。
今回は、登録販売者として実際にお客さんからよく質問される「市販薬に関する誤解」を5つ取り上げ、わかりやすく解説します。
誤解① 市販薬は安全だから長く飲んでいい
市販薬は「一時的な症状の緩和」のために作られているものです。
例えば、頭痛薬や鼻炎薬を長く飲み続けると、胃腸障害や眠気、薬の効き目が落ちるといった問題が起こることがあります。
👉 数日使っても改善しない場合は、自己判断で飲み続けずに医療機関を受診しましょう。
誤解② 市販薬は効き目が弱い
「病院の薬じゃないから効かない」と思われがちですが、実際は市販薬にも医療用と同じ有効成分が含まれている場合があります。
違うのは 含有量や対象年齢、使用目的の範囲。
安全性を考慮して調整されているだけで、決して「効かない薬」ではありません。
誤解③ 市販薬にも抗生物質が入っている
「風邪薬を買えば抗生物質も入ってる?」とよく聞かれますが、抗生物質は市販薬には含まれていません。
抗生物質は必ず医師の診察と処方が必要で、ドラッグストアで自由に購入することはできません。
市販薬に含まれるのは「殺菌・消毒成分」で、抗生物質とは別物です。
誤解④ 市販薬はどれと一緒に飲んでも大丈夫
市販薬同士でも、成分が重複したり作用が打ち消し合う場合があります。
例えば:
- 風邪薬+頭痛薬 → 解熱鎮痛成分が重なり、過剰摂取に
- 便秘薬+便秘に効く漢方薬 → 下痢や腹痛のリスク
- 風邪薬+鼻炎薬 → 眠気成分が二重に働き、強い眠気やふらつき
👉 服用前には必ず 成分表示を確認 しましょう。
誤解⑤ 子どもには大人用の薬を半分あげればいい
子ども用の薬は、大人用を半分にしたものではありません。
大人用と子ども用では 配合されている成分や量が異なる ため、自己判断で半分にして飲ませるのは危険です。
必ず「小児用」と表示された市販薬を選ぶか、医師・薬剤師・登録販売者に相談しましょう。
登録販売者からのアドバイス
- 市販薬は「正しい知識」で使うことが大切です
- 誤解や自己判断による使用は、思わぬ副作用や症状悪化につながることがあります
- 迷ったら、必ず販売員や薬剤師に相談してください
くすりちゃん&しずくちゃんの会話 💬
💊くすりちゃん:「市販薬って安全だから、ずっと飲んでても平気だよね?」
🩺しずくちゃん:「それは誤解だよ!長く飲み続けると副作用が出ることもあるから、自己判断は危ないよ」
まとめ
- 市販薬に関する誤解は意外と多い
- 「安全だから長期服用OK」「市販薬は効かない」「抗生物質が入っている」などは間違い
- 正しい知識を持ち、症状や体質に合わせて使うことが大切
- わからないときは専門家に相談しよう
👉 関連記事
📢 最新情報はXでも発信しています👇
👉 副業パパ@登録販売者パパのXアカウント



コメント